気づきの日記「不安・怖れへの依存症を終わらせる 〜安らぎのシッポを握ったら離さない〜」
あなたは、365日を通してどのような気持ちですごしていることが多いでしょうか?
「何も考えていなカラッポな感じ」・・・「安らぎ」「楽しさ」「嬉しさ」・・・「不安」「怖れ」「いらだち」「後悔」「疲れ」・・・。
365日ではわかりづらいかもしれません。では、たった今の気持ちはどうでしょう? 静かに目を閉じて、自分が感じている気持ちに対して素直になってみましょう。
完全に安らいでいますか? それとも、なんとなく落ち着かない、あるいはぼんやりとした不安の感覚があるでしょうか?
私たちは「いつか幸せな自分になる!」と夢見ていますが・・・残念ながらそのいつかは叶うことがありません。
幸せは、いつかどこかには存在できないのです。幸せは「今」ここで感じることしかできません。
私たちはどこまでいっても、この「今」を生きることしかできません。未来がどうのと言っても、結局はいつも必ずここにしかいられないのです。「今」という時から脱出することはできないのです。
自分がいられるところは「今」以外ありません。未来とは、たんに「考え」であり、「いつか・・・」とは、おとぎ話のようなものです。
そして、「今」が不安や怖れで汚染されているのなら、いつになっても幸せを感じることができません。
しかし、たった「今」、幸せを選ぶのであれば、いつでも幸せになることができます。
このように、自分の人生そのものである「今」という瞬間の大切さに気づくようにしてみましょう。
不安や怖れを感じはじめると、そこからどんどん空想が始まって、ありもしないストーリーにからめとられ、不安と怖れはあっというまに増大してゆきます。しまいには、どこまでがほんとうで、どこまでが自分の空想なのかがわからなくなってしまいます
そして、すっかり怖れに呑みこまれることで、自分がとても小さな存在に感じられ、身動きがとれなくなってしまうのです。
しかし、「今」の状況はどうであれ、ほんの小さな安らぎや幸せの感覚を見つけて、それにしっかりとこころを向けてみることです。こころのなかに安らぎや幸せの感覚を取り戻し、そこから大きく広げてゆくことができます。
不安や怖れを握りしめてきたのと同様に、このささやかな安らぎや幸せの感覚に注意を向けてあげることで、それらをこころのなかにキープし、自分のメインの感情として、いつも感じることができるようになります。
日常のなかにあるささやかな安らぎや幸せ、喜び、楽しさ、愛の感覚に気づくことから始めてみましょう。それらを大切に味わってみましょう。
ささやかなことでかまいません。大好きなコーヒーを美味しく淹れることができた嬉しさ、疲れた体を温かな湯船でリラックスさせる幸せ、おふとんにくるまってぬくぬくまどろむ安らぎ・・・そんなちょっとした嬉しさ、ちょっとした幸せに気づきましょう。
それらに敏感になって、「あ・・・私は今、喜びを感じている」「安らぎを感じている・・・」と、ひとつひとつを認識するようにしてみます。
その感覚をしっかりと感じて、味わって、こころのなかに広げてみましょう。
私たちはあまりにも不安や怖れと顔なじみになりすぎて、それらの感情に占拠されてしまうのにまったく時間がかかりません。
しかし、それらに替わる感情である安らぎ、幸せ、喜び、楽しさ、愛の感覚こそが、じつは自分自身のほんとうの感情なのです。
その感情をつねに握りしめて、決して離さないように訓練しなければなりません。
現に、不安や怖れの感覚を握り閉めるのも上手になっていたわけですから、他の感情に変更することもできるはずです。ほんとうの自分の感情であるのなら、かならず取り戻すことができます。
そのためには、こころのなかに安らぎや幸せを少しでも見出したら、そのシッポをしっかり握って離さないようにすることです。自分のなかにしっかりとどめるようにしてみましょう。
そして、それを味わって、大切にこころに抱いていましょう。大切にされったものは、自分のなかで大きく広がってゆくはずです。
そして、自分のなかだけでなく、自分の目にする世界にも映し出されてくるのです。
世界に映しだされた安らぎや幸せの証拠を慈しむことで、それらも増えつづけてゆきます。
私たちは不安や怖れという自分を苦しめるものを増やすこともできるし、安らぎや楽しさという自分を幸せにするものを増やすこともできるのです。
大切なことは、たった「今」、ものごとや状況はどうあろうとお、安らぎ、幸せ、喜び、楽しさ、愛の感覚だけに注意をはらうことです。自分を幸せにしてくれる感情だけを、可愛がり、大切にこころに抱くことです。
小さな安らぎや幸せに目ざとくなって、その感覚を決して離さず、大切にこころにキープしてゆくこと。すると、こころは、不安・怖れへの依存症から、安らぎと幸せの依存症へと、少しづつ方向を転換し始めます。
やがて、あなた自身が安らぎであり、また安らぎと幸せの世界に包まれて生活していることに気がづくことでしょう。