気づきの日記「落ちこみ、怖れ、モヤモヤは、癒しのチャンス 〜こころの危険生物を捕獲する〜」

私たちは落ちこんだり、怖れを感じたり、モヤモヤ気分がすぐれないようなとき、そのような気持ちに簡単に支配されがちです。

「こう感じているのだから仕方がない・・・」と、為すすべがないように感じてしまうのです。

しかし、そのような気持ちを抱えたまま世界を見ると、世界はより恐ろしいところに感じられ、さらなる落ちこみや怖れ、モヤモヤを引き起こします。

じつは、このような感情は不快な感情自体を手放すために役立てることができます。

不快な感情はこころの深いところに抑圧されているため、意識の表面に姿を現さなければ、それらを処理することができないのです。

たとえば、自宅の池で鯉を大切に育てていたとします。しかし、その池の奥深くに鯉を襲って食べてしまう危険な生物が棲息していたら、鯉を守るためにはその危険生物が水面に姿を現したときにすかさず駆除しようとするのと同じです。

自分を幸せにしない不快な感情が上がってきたら、その感情が自分を支配するのにまかせるのではなく、「今がこの感情とサヨナラするときだ」と気づきましょう。

自分を不快にする感情を捕獲して取り除くためには、まずそれが姿を現したときにしっかりと「気づける」ようになることです。

そのために、常日頃から感情に敏感になり、「たった今、自分はどのような気持ちなのか」気づけるようになってみましょう。

感情に気づけるようになったら、その不快な気分の原因を探ってみましょう。

すべての感情には、その原因となる考えが存在しています。その考えを無意識のうちに受け入れてしまうことで、不快な感情が引き起こされるのです。

「私は落ちこんでいる・・・なぜなら」というように、自分に質問を繰り返し、不快な感情の原因となる考えがわかるまで探ってみましょう。

「私は落ちこんでいる」、「なぜなら、この先たくさんの困難が待ち受けていて対処できないように感じるから」、「なぜ対処できない?」、「私には力がないし、助けてくれる人もいないから」、「なぜ助けてもらえない?」「なぜなら、私のことなど、みんなどうでもいいと思っているから」・・・。

このように一つ一つの答えに「なぜ?」と質問を投げかけながら、自分の考えを深く掘りさげてゆくと、自分のなかに「無力感」や「見捨てられの考え」を見つけることができます。

見つけた考えに対して、「それはほんとうのことなのか?」と正面から尋ねてみましょう。

私たちは誰でも「自分は無力であり、見捨てられている」と感じがちです。しかし、じつは「無力にしているのも、見捨てているのも自分」なのです。

なぜなら、自分にとってのライフセイバーであり、無条件に救ってくれる高い自己、ハイヤーセルフという存在を、まさに自分が見捨てているので、その結果無力になってしまっているのです。

また、弱ければ弱いほど、より「かまってもらえる」と信じているところもあります。

しかし、弱いふりをつづけても解決策にはなりません。助け手であるハイヤーセルフにしっかりとつながって自分本来のちからを取り戻す、という正しいプロセスへと切り替えましょう。

ハイヤーセルフとつながる体験を重ねることで、例外なく100%苦しい状態から救い出してもらえるのだということを身をもって知ることができます。

自分を不快にする感情は、まさに自分自身を強力な助っ人であるハイヤーセルフへとつなげなおしてくれる貴重な機会となりえるのです。

そして、お願いすればいかに例外なく、完璧に助けてもらえるのか、身をもって体験することができます。

だから、落ちこみや怖れ、モヤモヤを感じるときには、このような気持ちに屈服して肩を落とすのではなく、ハイヤーセルフとともに自分のちからを取り戻す方向へ進みましょう。

1、まず、幸せでないときにすみやかに気づくことができるように、こころの状態をモニタリングする習慣をつけます。

2、幸せでない状態に気づいたら、その気持ちの原因となっている考えへと質問を重ねながら掘り下げてみましょう。

3、原因となる考えを見つけ出したら、それが「絶対にほんとうのことなのか?」を見極めます(これは必ずノーとなります!)。

4、「ほんとうのことではない」と気づいたら、ハイヤーセルフにその考えを正しい考えと置き換えてくれるようにお願いしましょう。

このようにして、自分を幸せにしない考えがハイヤーセルフによって一つ一つ消去され、正されてゆきます。その結果、自分を不快にする感情が生み出されることがなくなるのです。

自分の落ちこみや怖れに対してただ無力になり巻きこまれるのではなく、本来の自分のちからを取り戻すための大切な機会として役立ててみましょう。



「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 / ヒプノセラピーカウンセリングリコネクション

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